胃カメラ検査の技術は進歩していて、昔よりはだいぶラクになっています。
とはいえ、胃カメラ検査を受けたことがない方にとっては、少なからず抵抗があるんじゃないかなぁ、と思います。
私も、初めての時はかなり不安でした。
初めて検査を受ける方や検査を受けようか迷っている方に向けて、胃カメラ検査を受けた私の体験談をお話します。
バリウム検査じゃダメなの?
35歳以上の方なら、バリウム検査を受けたことがある人が多いと思います。
バリウム検査も、胃カメラと同じように胃の状態を検査します。
「毎年バリウム検査を受けているんだから、胃カメラは必要ないんじゃない?」と思われるかもしれませんが、胃カメラ検査の方が、より詳しく調べることができ、より正確な診断結果が得られます。
バリウム検査は外側から胃の中を写すレントゲン画像、胃カメラは、内側から胃の中を写したリアル画像です。
私は38歳の時に消化器内科を受診しましたが、「その年齢だったら、一度胃カメラ検査をしておいたほうがいいよ。」と言われました。
バリウム検査がダメなわけじゃありませんが、胃に気になる症状があるなら、やっぱり胃カメラ検査を受けておいた方が安心ですね。
胃カメラ挿入は苦しいのか?
私は鼻から挿入するタイプの「経鼻内視鏡」での検査でした。
チューブの先にカメラが付いているもので、かなり細いチューブ(数ミリ)でした。
チューブを挿入する前に、鼻からゼリー状の局所麻酔薬を流し入れていることもあり、正直、挿入自体はどうってことはありません(個人の感想です)。
過去に何度か声帯炎になり、その度に耳鼻科で鼻からカメラを挿入されていたので(麻酔はなしで)、慣れていたというのもあります。
それよりも気になったのは、局所麻酔薬を垂らした側の鼻とのどの感覚が麻痺するので、「私、ちゃんと呼吸出来てるかな?」ということ。
同じような心配をされる方が多いのか、「変な感じがするかもしれないけど、ちゃんと呼吸はできてるから大丈夫ですよ!」と看護師さんのほうから声をかけてくれました。
実際、違和感はあるものの、呼吸が苦しく感じることはありませんでした。
口から挿入するタイプは、鼻からのものよりも太く、挿入するときに舌の奥に触れるため、オエッとなることがあるようです。
口からの場合も局所麻酔をしますが、不安なら、「経鼻内視鏡」での検査ができる病院やクリニックを選ぶといいですね。
胃カメラ検査の流れ
検査前にすること・しちゃダメなこと
- 検査前に問診を受ける。
- 検査前日の食事は夜9時まで。
- 当日は食事はしない。
- 前日の夜9時以降の飲み物は、水や透明なスポーツドリンクはOK。牛乳、ジュース、紅茶、コーヒー、日本茶はNG。
検査当日の朝に問診を受けるのですが、子供を幼稚園に送ってから行かなければならず、そうすると、指定された時間に間に合いません。
私は、クリニックに相談し、検査前日に問診を受けに行きました。
1回余分にクリニックへ足を運ぶことになるので、面倒ではありますが、小さい子供がいた私にとっては、柔軟に対応してもらえてありがたかったです。
検査前は、カフェインの入ったもの、色がついたもの、固形物が入ったものは飲まないように言われました。
水や透明なスポーツドリンクはOKとのことで、水分を全く飲めないわけではないので良かったです。
検査の流れ
- 液体の薬を飲む。
- 椅子に座って鼻からゼリー状の局所麻酔薬を流し入れる。
- 注射をする。
- 検査室のベッドで、左を下にして横になる。
- 胃カメラのチューブを鼻から挿入。
- 胃に空気を送りながら検査をする。
注射は、胃の動きを弱くして、観察しやすくするためのものです。
この注射以外に、希望があれば鎮静薬の注射もしてもらえます。
鎮静薬の注射をすれば、眠っている間に終わってしまうようです。
ただ、その場合は車は運転しないでくださいと言われ(意識が朦朧として危ないので)、私の家からだとタクシーを使うしかなくなること、子供のお迎えに支障が出る可能性があったことから、鎮静薬の使用はやめました。
検査自体に痛みがあるわけではなかったので、鎮静薬なしでも大丈夫でした。
検査中に辛いことがあるとすれば、検査の間中、胃に空気が送られ続け、膨満感が続くことです。
ゲップを我慢してくださいと言われるのですが我慢し続けるのはムリです(;´∀`)
検査にかかる時間
検査自体は10分程度で終わりました。
クリニックに着いてから検査が始まるまでに30分以上、検査が終わってから、診察や待合室で待つ時間、お会計までの時間も含めると、2時間以上はかかりました。
トータルでかかる時間は、検査するクリニックや病院によって違うと思います。
検査の費用と頻度
費用は?
私は、過去に2回胃カメラ検査を受けましたが、1回目は胃の痛みで受診し、ピロリ菌の疑いがあったので、胃カメラ+病理検査(組織を採取して検査)で1万円近くかかりました。
保険診療で、病理検査がなければ、胃カメラ+その他の処置費用で5,000円くらいだそうです。
2回目はピロリ菌除菌から1年後の定期検査として受けたので、自費診療となり、やはり1万円くらいでした。
頻度は?
私の場合はピロリ菌がいたので、1年に1回検査を受けることを勧められました。
ピロリ菌の除菌に成功しても、胃がんリスクが残るためです。
でも、数年前の2回目の検査以来、検査を受けていません。
2回目の検査の後、コロナが流行り、医療機関に行くのを控えていたからです。
コロナ禍を脱したので、そろそろまた検査の予約をしたほうがいいとは思うのですが…待ち時間が長すぎるのと、検査後にむせるのがコワくて(後述します)、同じクリニックで検査を受けるのが億劫になっています。
大変だったこと
胃カメラ検査で少々嫌だったのは、
- 局所麻酔薬で鼻とのどに違和感があったこと
- 注射が筋肉注射のため、痛かったこと
- 検査中の胃の膨満感
の3点です。
この3点は、「ちょっとイヤ」というだけで、それほどツライとか、大変ということはありません。
それよりも大変だったのは、
- 唾液を飲み込めない間も一般診療の方たちと一緒に待合室で待つこと
- 唾液を飲み込むとむせること
です。
麻酔が効いている間は唾液を飲み込むとむせてしまうので、唾液は口の外に出すように言われていました。
私が検査を受けたクリニックでは、検査後すぐに待合室へ戻されます。
たくさんの一般診療の方が同じ待合室にいる中で、唾液を飲み込まないように我慢したり、なるべく人目に付かないように唾液を口の外に出すのが大変でした。
最初は手持ちのポケットティッシュで拭き取っていましたが、足りなくなり、口の中に唾液がたまるたびに手洗い場へ吐き出しに行きました。
が、間に合わずに飲み込んでしまい、たびたびむせていました。
待合室では1時間半ほど待ったので、その間がずっとしんどかったです(;´Д`)
ここを改善してほしい!
人前で唾液を出し続けるのって、ちょっと抵抗ありませんか?
私は抵抗あり過ぎです。
なので、
- 検査後は待合室以外の人目に付かないところで待つ
- 待合室と手洗い場の距離を近くする
- 待ち時間を短くする
の、どれか一つでもかなうと、大変さが軽減されると思います。
人目に付かないところで待たせてもらえれば、気にせず唾液を出せるので、むせることもあまりないと思います。
待合室以外の場所で待つことが無理でも、手洗い場が近ければ、吐き出すのが遅れてむせる、ということも少なくなると思います。
それも無理なら、せめて、待ち時間が少なく早く帰ることができれば、人前で我慢し続ける時間が少なくなります。
私が胃カメラ検査を受けたのは、一般診療もしているクリニック。
医師一人、患者は大勢のため、待ち時間が長かったんだと思います。
検査専門で完全予約制のところなら、もう少し、待ち時間が少なくて済むかもしれません。
まとめ
私の場合は、検査後にむせるのがツラかったですが、胃カメラ検査自体は、怖くはないし、痛さや苦しさもありませんでした。
専門家ではないので、「胃カメラ検査をおススメします!」とは言えませんが、個人的には、毎年受けている定期健康診断や人間ドックで、胃カメラ検査も一緒に受けてしまうのが理想です。
胃に気になる症状がある方、症状はないけど、バリウム検査か胃カメラか…と迷っている方は、まずは一度、医療機関に相談してみてくださいね!
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