コツがわかれば簡単!自由研究の書き方・まとめ方|さび実験の実例つき

自由研究 学びラク
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次男が小学校3年生の時に取り組んだ自由研究を例にとり、自由研究の書き方・まとめ方を解説します。

家にある調味料などの液体に鉄製のクリップを浸け、どの液体がクリップをさびさせるのかを調査する自由研究です。

「自由研究のまとめ」の基本構成

自由研究のまとめに必要な項目を確認しておきましょう。

自由研究のまとめに必要な項目

①タイトル

②研究の動機(きっかけ)

③調べたいこと

④用意するもの(必要な道具)

⑤研究方法(実験・観察の方法、手順)

⑥予想

⑦結果

⑧考察・気付き

⑨感想

⑩参考文献・参考サイト

上記①~⑩の項目が「自由研究のまとめ」の基本構成になります。

①~⑥までを書き出してから実験や観察を始めることをおすすめします。※清書ではないので、丁寧に書く必要はありません。メモ程度で大丈夫です。

④の「用意するもの(必要な道具)」と⑤の「調べ方」は、分けて書いても、1つにまとめて書いてもいいです。見やすく、分かりやすい書き方を選びましょう。※その他の項目も、研究テーマによって構成を変化させましょう。

①~⑩について、実例とともに解説していきます。

①タイトル

タイトルは、とりあえずは仮タイトルをつけておいて、あとからじっくりと、しっくりくるタイトルを考えます。

タイトルの候補が浮かんだら、その都度メモしておきましょう。

「~なのはなぜ?」「~の条件を探れ!」のように、研究の動機になった疑問や、研究内容はタイトルにしやすいです。

ユニークなタイトルをつける場合は、研究内容からかけ離れてしまわないように気をつけましょう。

サブタイトルを利用するのも手です。

タイトル(例)

「鉄をさびさせるのはだれだ?!犯人をさがせ!」

タイトルが決まり、表紙に書いたら、学年・組・名前も忘れずに書きましょう。

②研究の動機(きっかけ)

研究の動機は、なぜそれを調べたいと思ったのか、なぜこの自由研究に決めたのか、理由を書きます。

研究の動機(例)

「外に置きっぱなしにしていたぼくの自転車がさびていた。雨にぬれた後、閉じたままにしていた傘の金属の部分がさびていたこともあった。なぜさびができるのか気になって、調べてみることにした。」

「テレビ(本)で○○の実験を見て、面白そうだと思った。自分で実験しても同じ結果になるのか試してみたくなった。」というのもいいと思います。

何をきっかけにその研究に関心を持ったのかが書けていればいいですね。

③調べたいこと(研究の目的)

この実験をすることで何が知りたいのか?を書きます。

調べたいこと(例)

鉄をいろいろな種類の液体につけて、さびるのかどうか調べたい。

④用意するもの(必要な道具)

実験や観察、調査で使うものを書き出し、あらかじめ用意しておきましょう。

研究を進めていく中で、ほかにも必要なものが出てきたら書き足しましょう。

用意するもの(例)

  • 鉄のクリップ…8個
  • ペットボトルのふた…8個
  • 液体など
    • 食塩水
    • 砂糖水
    • 食用油
    • マヨネーズ
    • スポーツドリンク
    • レモン水

⑤研究方法

どんなふうに調べるのか、どんな手順で研究を進めるのかを書きます。

料理で言うと、④の「必要な道具(用意するもの)」が材料で、⑤の「研究方法」が作り方ですね。

研究方法(例)

  1. ペットボトルのふたに液体を入れて、その中にクリップをつける。
  2. 毎日変化を観察する。写真もとって、前の日の様子と比べる。

⑥予想

実験や観察を始める前に、どんな結果になるのか予想を立てておきましょう。

自分がどんな結果を期待しているのか、どうしてそうなると思うのかを書いておくと、後から結果と比較することができます。予想と違っても、意外な結果に感動したり、「なぜこうなったんだろう?」と、研究への関心が深まったりします。

予想(例)※実例の一部のみ抜粋

クリップがさびる液体、さびない液体はどれか?そう思った理由は?

  • さびる
    • さとう水→あまいものは虫歯になりやすいから、クリップもさびそう。
    • 食塩水→きずや口内炎があるときにしょっぱいものを食べると痛いから、鉄にも変化が ありそう。
  • さびない
    • 水→余分なものが混ざっていないから、クリップをきれいにしてくれそう。
    • 食用油→自転車やピアノの補助ペダルに油をさしてもらったことがあるから。
    • 酢→体に良さそうだから、鉄にも良い効果がありそう。

⑦結果

実験や観察の結果を書きます。

表やグラフで比較したり、写真やイラストを並べて変化がわかりやすいようにするといいですね。

さびの実験では、変化の過程もわかるように5日分の写真と観察記録を載せ、5日目に最終結果と考察をまとめました。

まず、初日に下の写真のようにペットボトルのふたに様々な液体とクリップを入れ、変化を観察しました。

2日目の様子。

5日目の様子です。※3日目、4日目の画像はここでは省略します。

次男は、書き間違えて直すのが嫌だったのと、字を横にまっすぐ書く自信がなかったので、薄い罫線つきの紙に観察記録を清書し、スケッチブックに切り貼りしていきました。

記録内容・結果(例)※一部抜粋

  • 実験2日目(7/28)経過観察
    • 水→変化なし。
    • 食塩水→液体が茶色くにごって、クリップも少し茶色くなった。
    • さとう水→変化なし。
    • 食用油→変化なし。
    • 酢→液体が黒っぽくなって、クリップが茶色くなった。

  • 最終結果(7/31):食用油はさびなかった。それ以外は全部さびた。
    • 水→水が少しにごって、クリップは少しさびた。
    • 食塩水→液体は赤茶色になって、クリップは少しさびた。
    • さとう水→液体は変化がなく、クリップは少しだけさびた。
    • 食用油→液体もクリップも変化なし。
    • 酢→液体は黒くなって、クリップは全体が黒くさびた。

⑧考察、気づき

実験結果からわかったことや考えられることを書きます。

自由研究まとめ

上の写真では、結果と考察を並べて書いています。

考察(例)※一部抜粋

  • 水→水だけでもさびさせるはたらきがあるのかな?ぼくの自転車は水にぬれたからさびたのかな?
  • 食塩水→塩の量を増やしたらどうなるかな?
  • さとう水→さとうの量を増やしたらどうなるかな?
  • 食用油→油は鉄を守るはたらきがあるのかな?
  • 酢→酢の量を増やしたらもっとさびるのかな?

実例では、液体の種類ごとの考察を書いていますが、全体を通しての考察(考察のまとめ)も書けると良かったなと思います。→「さびにも種類がある」、「水ではさびて、水分がない油ではさびなかったことから、水はさびの原因になると考えられる」など。

⑨感想

自由研究をしてみて面白かったこと、難しかったこと、驚いたことなどを書きます。

例:「~が予想と違っていて驚いた」など。

さらに研究してみたいと思ったこと、今後に生かしたいことも書けるといいですね。

感想(例)

酢と、酢につけたクリップが黒くなったので驚いた。いろいろなさび方が観察出来て面白かった。水でもさびることがわかったので、自転車や傘は、雨にぬれたら乾かした方がいいと思った。

⑩参考文献、参考サイト

研究の参考にした本やWEBサイトがあれば題名・URLを記入します。

<本の場合>

著者名/本の題名/出版社名/出版年※参考にしたページも記入しておくといいです。

例:鉄野さび子「さびの条件」りとみ出版社,2024,pp22~26

<ウェブサイトの場合>

著者名(更新日)/ウェブサイトのページ名/ウェブサイト名/URL/参照日

例:さび研究会(2024)「さびの条件について」さび研究会ホームページ,https://~,(参照2024年7月20日).

実例に挙げた自由研究の参考文献は以下の通りです。

星野泰也(山村紳一監修)「小学生のくらべて発見!理科実験3・4年生」数研出版株式会社,平成27年7月15日

このときは参考ページの記入をしていませんが、ページの記入までしておくと、この本の何を参考にしたのかが分かりやすいですね。

まとめ方のコツと疑問解消

自由研究のまとめに必要な項目

①タイトル、②研究の動機、③調べたいこと、④用意するもの(必要な道具)、⑤研究方法、⑥予想、⑦結果、⑧考察・気付き、⑨感想、⑩参考文献・参考サイト

上記10項目が自由研究のまとめの基本構成です。

①~⑥を書いてから実験や観察をはじめましょう。※メモ程度で構いません。

⑦~⑨も、提出用のノートや紙にまとめる前に、別の紙に書いておくと安心です。まとめるときは丁寧に書くので、ある程度時間がかかります。時間が経過すると、実験や観察をしたときの記憶や感情が薄れていってしまうので、記憶が新しいうちに(できれば、実験や観察を終えたすぐ後に)書き留めておきましょう。

何にまとめるの?

自由研究のまとめは、スケッチブックやノートに書いたり、レポート用紙に書いて厚紙で表紙をつけたり、紙に書いてファイルに挟むなど、様々です。さびの実験のまとめにはスケッチブックを使いました。

※レポート用紙やバラの紙に書く場合は、後から順番を入れ替えることができるので、⑦結果や⑨感想から書くこともできます。

見やすくするコツ

自由研究のまとめのページ数が多い場合は、目次を書いておくと見やすくなります。

研究結果のまとめには、写真やイラストを並べたり、表やグラフを載せるとわかりやすいです。

実験がうまくいかなかったら?

「実験に失敗した」「観察途中の植物が枯れてしまった」など、結果を出すところまでたどり着かないこともあります。

うまくいかなかったら、なぜうまくいかなかったのか、どのように改善すればいいのかを考えます。

時間があればもう一度取り組み、まとめには、失敗した内容や理由、改善した点も書きましょう。

時間がない、材料が余っていないなどの理由でやり直すことができない場合は、実験や観察ができたところまでを書きましょう。失敗した内容や原因、改善すべき点も書いてまとめ、次回の研究に生かせるようにしましょう。

実験がうまくいった例が載っている本を参考にして、「うまくいけばこうなる予定だった!」と期待していた理想の結果をイラストや文章でまとめ、次こそはこうなるようにしたい!と書くのもいいですね。


自由研究のまとめは、コツさえつかんでしまえば難しくありません。

構成の基本を押さえて、楽しく取り組んでくださいね。

以上、自由研究の書き方・まとめ方を解説しました。

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